NASAの火星360°バーチャルリアリティ体験「Access Mars」
今回ご紹介するのは、NASAとGoogleが共同で作成した、火星の360°バーチャルリアリティ体験「Access Mars」です。
学生向けの360°バーチャルリアリティ学習ツール

「Access Mars」は火星の360°バーチャルリアリティ体験です。
NASAとGoogleが共同で作成したこの体験は、2012年から火星に常駐している探査機「キュリオシティ」が撮影した写真を利用しています。
ユーザーは、ローバーの着陸地点や現在地、Pahrump Hills、Maria Pass、Murray Buttesなどの火星のランドマークを含むキュリオシティの軌跡を、NASAの科学者キャサリン・スタック・モーガン氏による解説を受けながらナビゲートすることができます。
Access Marsは、学校の生徒向けの360°バーチャルリアリティ学習ツールとしても提供されており、ヘッドセットではなく、スマートフォンやデスクトップデバイスからアクセスすることができます。
この体験は、COVID-19の流行後に人気が上昇し、ロックダウンによる自宅学習に活用されるようになりました。
HoloLensアプリ「OnSight」を一般向けの「Access Mars」として実現

NASAとGoogleの協力開発としては、以前ヘッドセット「HoloLens」用の火星アプリを開発したことから始まりました。
HoloLensアプリ「OnSight」によって、NASAの惑星地質学者は、キュリオシティが捉えた仮想地形の中を歩くことで、火星の表面を研究することができるようになったといいます。
OnSightは2018年にNASAのSoftware of the Yearを受賞し、現在もローバー周辺の地形を視覚化するために使用されていますが、データの制約から、一般の人が簡単にアクセスできるものではありませんでした。
その結果、NASAは同じ火星の地形データをGoogleと共有し、よりアクセスしやすい「Access Mars」の体験を実現したのだそうです。
NASAのジェット推進研究所のオペレーション・ラボの副マネージャーであるサーシャ・サモチナ氏は、次のように述べています。「よりアクセスしやすく、より理解しやすいものにすればするほど、NASAが何を目指しているのかが伝わると考えています」
没入体験ですべての人に宇宙への扉を開く
宇宙や惑星は、没入型技術の進歩とNASAのような機関の努力のおかげで、もはや特権的な一部の人たちの目的地ではなくなりました。
バーチャル、拡張現実、混合現実は、教育関係者に新しいレベルの没入体験を提供し、次世代に私たちの世界と私たちを取り巻く宇宙について教える機会を提供してくれるのです。
今回は、NASAで活用されるVRツールをご紹介しました。VRは動きが大きく、カスタマイズの自由度も高いため、様々な業界で有効なツールとして活用することができます。抱えている課題が、もしかしたらVRで解決できることもあるかもしれません。弊社では、課題解決に向けたVR開発を行っております。VR利用をお考えの方は是非お気軽にお問い合わせください。
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